子犬のしつけに最適な時期は?犬と快適に暮らすための育て方
かわいい愛犬も、最低限のしつけを行うことは飼い主の責任です。特に、愛犬が問題行動を起こしてしまうと周囲の人に迷惑をかけてしまうだけではなく、飼い主のしつけに対する意識が低いと思われてしまうことも。
犬はあっという間に成犬になってしまうため、子犬の時期から正しいしつけを行うことが大切です。今回は、家庭で行う子犬のしつけの開始時期やしつけ方法についてご紹介します。
子犬の社会化期は生後1〜3ヶ月
犬は人間の10倍の速さで成長するといわれています。生後1〜3ヶ月目までは子犬の社会化期といわれ、あらゆるものに対して好奇心が旺盛になり接触した人やものに長期的な愛情を抱くようになります。この社会化期の過ごし方が、のちの性格形成に大きな影響を与えるのです。
そんな社会化期には、穏やかに生活していくためのストレス耐性や我慢を付けなければなりません。
家に来たばかりの子犬は寂しさから夜泣きをしますが、このときすぐに子犬の側に行くことを繰り返してはいけません。鳴けば要求が通ると覚えてしまうと、留守場ができない犬になってしまうこともあります。
甘噛み、無駄吠えをさせないために
子犬は、生後5ヶ月頃から次第に警戒心が強くなります。そのために噛む、吠えるといった行動が出てくるため、危険な行動を禁止したり制限したりするしつけは、この時期にしっかりと行うようにしましょう。
人間の赤ちゃんが何でも口に入れたくなるように、子犬も目の前にあるものを甘噛みするのは自然なことです。
しかし、この癖が歯の生えそろった成犬になっても残ってしまうと、今度は人を傷つけてしまいます。甘噛みをしたらすぐに「だめ」と目を合わせていうなど、毎回同じ言葉で叱ります。このとき、たたいたり、怒鳴ったりすると子犬は恐怖心を覚えて萎縮し、信頼関係を損ねてしまうため逆効果です。
また無駄吠えさせないためには、吠えても要求が通らないことを理解させる必要があります。犬はお腹が空いたときや散歩に行きたいときなどの要求があるときに吠えます。ここですぐに要求を叶えてしまうと、吠えれば要求が通ると思い、飼い主よりも自分の方が立場が上だと思ってしまいます。吠え出したらすぐに止め、子犬が落ち着いてから食事や散歩をするようにしましょう。
子犬のあいだに経験させたいこと
人間社会で生きていく上で、犬には守らなければならないルールがあります。そのため、子犬の頃から意識して人間社会に慣れる経験をさせておくことも大切なしつけの1つです。
いろいろな音を聞かせたり、いろいろな感触のものを触らせたり、家族以外の人間に触れてもらう機会を設けることも大切です。自家用車に乗せて移動したり、人ごみの中を歩いたりしてもいいでしょう。
子犬の頃に聞いたことがある音、触ったことがあるものには、犬も必要以上に警戒することがなくなります。家族以外の人に触れさせることで人間に慣れ、知らない人と接してもストレスを感じない犬に育てることができます。
好奇心旺盛な時期に車で移動や病院、ドッグラン、旅行など、生活を通じてさまざまな経験をさせておくと、成犬になってからも外的な刺激に対してストレス耐性を持って生活できるようになります。
犬は社会的な生き物です。ルールを守り、褒められた経験を重ねると必ず理解してくれます。子犬のうちから意識してさまざまな経験をさせることで、共に生活しやすい性格を育むことができるのです。
おわりに
子犬のしつけは、社会性が芽生える生後1〜3ヶ月頃からスタートします。まずは名前を覚えてもらうことからスタートし、コミュニケーションを取りながら飼い主との信頼関係を築きましょう。
そして生後5ヶ月頃からは行動を禁止したり制限したりするしつけをはじめます。甘噛みや無駄吠えはきちんと叱り、良い行動をしたときは名前を呼んで、触れ合いながら褒めてあげます。
また、愛犬に日常生活を通じてさまざまな経験を積ませることも大切です。経験豊富な犬は、生活の中で必要以上に警戒することがありません。お互いストレスを感じることなく暮らせるように、子犬の段階で正しくしつけをしましょう。
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