夏だけじゃなく冬も危険?マダニが活動する季節&季節ごとのマダニ対策
マダニは5月から8月の夏の時期に活動がさかんになるといわれています。しかし最近は暖冬傾向にあり、冬でもマダニには注意が必要です。
「うちは室内犬だから大丈夫」と思っていても、お散歩などに連れて行った際に注意していなければ、犬にマダニが付いてしまう可能性があります。自然の中でのびのびさせてあげるために山や草むらへ連れて行くときには、しっかりとマダニ対策を行いましょう。
今回は、そんなマダニが活動する季節や、季節ごとに注意すべきマダニ対策についてご紹介します。
マダニ対策を怠るとどうなるか
マダニは「クモ綱ダニ目マダニ亜目マダニ科」の8本足の節足動物です。通常でも2~3ミリの大きさで肉眼でも確認できますが、血を吸うと100倍以上の大きさになります。
また、一度噛みつくとマダニはお腹がいっぱいになるまで吸血し続けるため、もし大量のマダニが犬に寄生してしまうと、重度の貧血症状や40度以上の高熱を引き起こすことがあります。また血圧が低下し、肝臓や腎臓の機能に障害を引き起こす危険性もあります。
そしてマダニに噛まれると、貧血や高熱を引き起こすだけでなくリンパ節が腫れ、関節に痛みが出てしまうこともあります。このような危険があるため、愛犬にとって脅威となるマダニの対策は、普段からしっかりと行ってあげましょう。
マダニは夏でも冬でも繁殖する
「マダニ」というと、以前は梅雨のジメジメした蒸し暑い時期が主な活動時期だといわれていましたが、現在では季節に関係なく一年中活動することが分かっています。つまり、冬でもマダニは繁殖し成長しているのです。これは、マダニのライフサイクルを考えると納得がいきます。
マダニは2度の脱皮をへて成長し成ダニになりますが、幼ダ二も若ダ二も成長したダニも、吸血する期間以外は脱皮や産卵をしながら寄生する機会を待っています。成ダニはお腹いっぱいに吸血した後、2000~3000個もの卵を産んで、その生涯を終えます。また幼ダ二、若ダ二、成ダニそれぞれが違う動物に寄生するため、「3宿主性マダニ」ともいわれます。
そして、マダニが繁殖しやすい温度は13度以上といわれていますが、最近は冬でも暖かい日が多いため、マダニの繁殖に適した条件がそろっています。つまり現代では、マダニは季節に関係なく繁殖しています。
そんなマダニの対策は、季節によって違うのでしょうか?次は季節別のマダニ対策についてご説明します。
季節別!マダニ対策方法とは
春は人間だけではなく犬にとっても絶好のお散歩の季節です。しかし、マダニは山林や河原の草むらに多く生息しています。そのため、飼い犬をレジャーに連れて行くときには要注意です。山林には立ち入らない、草むらで遊ばせないなどを心掛けるようにしましょう。
また、レジャーに行かないからといって安心は禁物です。近所の公園などでも、草むらがある場所にはマダニがいる可能性があるため、立ち入らせないようにしましょう。
気温がそこまで高くない春の季節は、お散歩の際に洋服を着せるなどしてマダニから愛犬の体を守ると良いでしょう。
そして、夏は最もマダニが活動する時期です。一口にマダニといっても、その種類はさまざまですが、その多くが梅雨前後から9月にかけて活動するといわれています。この時期は特に注意が必要です。定期的にシャンプーをして常に体を清潔に保ち、もしマダニを発見した場合は手で引っ張って取り除くことはやめましょう。マダニの体は取れますが、挟角といわれるマダニのつめが体内に残ったままになってしまいます。マダニ用のピンセットなどを使ってマダニをはさみ、垂直に引き上げるようにしてください。
秋や冬は幼ダ二や若ダ二が多く発生するシーズンです。この幼ダ二や若ダ二もまた、犬に寄生し吸血する危険性があります。秋のマダニは春から夏に比べて小さいため、寄生されても気付きにくいという特徴があります。春と同じく山林や草むらには愛犬を入らせないよう見守りましょう。
おわりに
飼い犬にマダニを寄せ付けないためには、飼い主によるマダニ対策が欠かせません。万が一マダニによる感染が疑われる場合、すぐに病院へ行きましょう。
1度寄生したマダニは、簡単に取ることはできません。無理に取ろうとすると、体の1部が皮膚の中に残り、感染症になってしまう恐れがあります。慌てず獣医と相談し、適切な処置を取ること、また、日々のマダニ予防を怠らないことで、愛犬をマダニの寄生から守ることができるでしょう。
このようなマダニの予防には、最も多くの獣医に選ばれているノミ・ダニ・マダニの予防兼駆除薬、フロントラインがおすすめです。フロントラインは、動物病院でのみ処方される動物用医薬品であり、利用方法も簡単。シャンプーやお風呂、トリミングを行ったあとでも、皮毛や皮膚が乾いていればすぐに投与ができます。ただし、使用する前に獣医としっかり相談し、愛犬に合ったフロントラインの利用を検討してください。
季節ごとのマダニの生態を理解し、定期的な予防を心掛けましょう。
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また、マダニは普通のダニと違い大きいため目で確認することができます。お散歩から帰ったとき、ブラッシングやシャンプーのときなど、犬の体をよくチェックしてあげることが大切です。マダニ用のお薬も上手に活用して、大切な愛犬を守ってあげてください。

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