2018.10.23健康

腎不全ってなあに?

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腎不全とは、腎臓の機能が低下している状態のことをいいます。腎臓の機能が低下すると、体に不必要な老 廃物や毒素が排出しにくくなったり、体のミネラルや電解質のバランスがおかしくなったりします。腎不全は 慢性化すると絶対に治りません。ですから、早く気づいて早く治療する必要があります。 早い子だと7~8歳くらいから発症してきます。高齢になればなるほど病気になる可能性が高くなっていき ます。特に猫ちゃんでは発症率は高くなります。

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どんな症状になるの?

慢性腎不全になりますと、おしっこの量や回数が増えてきたり、水をよく飲むようになります。ほかの 病気でも同じような症状が出てくることがありますので、その段階で診察をうけることは病気の早期発見 につながります。ほかには、痩せてきた、食欲がなくなった、嘔吐が続くというような症状も腎臓からきていることがあります。ほかにも、高血圧になったり、それにより失明したりもします。 腎臓は70~80%くらい壊れて、はじめて症状が出てきます。ですので、気づいた時にはかなり病状 が悪化していることがあります。そして、一度壊れたところは治りませんので、残った腎臓の組織で頑張っていかなければなりません。その残った組織も少しずつ壊れていきます。つまり、腎不全は早く発見して、早く治療を開始し、残っている組織を温存してあげるというのがとても重要です。

どうすればいいの?

腎不全を疑ったらまず血液検査をするのが一般的です。血液尿素窒素(BUN)とクレアチニン(Cre) の数値で判断します。状態がかなり悪ければ数値は高くなります。ただし、この値が正常値であるから腎臓 は問題ないというのは間違いです。70~80%、腎臓が壊れないとこの数値も上がらないのです。そこで、 必要なのが尿検査です。腎不全が進行してきますと尿を濃縮することが出来ませんので、薄い尿がでてきます。また、蛋白が尿に出てくることもあります。尿検査をすることにより、血液検査では異常値がでない段 階でも病気を発見できるのです。あとは超音波検査で腎臓の状態を確認したり、レントゲン検査で 腎臓の大きさや腎結石がないかなど調べることが出来ます。

治療方法は?

残っている腎臓組織をいかに温存するかがとても重要です。食事療法、輸液療法、投薬での治療になります。いずれの治療をするにしても、治らない病気ですから、早期発見、早期治療が重要です。7~8歳 くらいになりましたら、血液検査も重要ですが、尿検査をすることをおすすめします。

当院では猫の健康診断に力を入れています。早期発見・治療を行うことにより、完治をすることや、うまく健康状態を維持しながら管理をすることも可能です。そのためには特にシニア(6,7才以上)の子たちは定期的な検診を推奨しております。様々な、検診プランをご用意しておりますのでまずは病院スタッフにご相談ください。

 

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松波動物メディカル通信販売部本店公式ブログ

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わたしたちは創立1974年以来、愛知県名古屋市内で動物病院ペットの健康管理をトータルサポートし続けています。当院は犬・猫をはじめとする小動物の診療を主体として、トリミング、しつけ教室、ペットホテル、通信販売など、さまざまなペットケアサービスをワンストップで展開しています。